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子どもエッセイ

保育を見せ合う

2012/06/09

「子どもを主体とした保育」を理念とする園が集まった研究会を福岡県内で立ち上げています。

同じような研究会が全国各地に存在しており、他県の研究会との横のつながりも持っているのですが、それらはすべて「子どもを主体とした保育」を行っている園です。

来週の水曜日に、その研究会の研修が北九州市の鴨生田保育園さんで行われます。

立ち上がってからはまだ数年しか経っていないのですが、これまでに5回の研修会が開かれ、今回で6回目を迎えます。

私は、その研究会の事務局をやっているのですが、毎回、多忙にも関わらず各園さんから数名の参加者があります。

研修会の内容としては、ホスト園による公開保育・プレゼン、各分科会に分かれての意見交換会という形式を取ることがほとんどなのですが、互いに保育を見せ合っての意見交換はとにかく実践に役立ちますね。

これまでの保育界というものは、とにもかくにも閉塞的で、互いに保育を見せ合うということはほとんどない世界でした。

目に見えない不可侵条約のようなものがあり、他園に足を踏み入れてはいけない雰囲気が流れていたわけです。

自分の園の人間しか入って来れないわけですから、もちろんそこにいる園の職員は、だんだん惰性で保育を行うようになりますし、自分達がすべて正しい!と思うようにもなります。

閉塞的な環境になりますので、ストレスも溜まりますし、何よりもそれらのしわ寄せがすべて子どもや保護者へと向けられてしまいます。

 

保育というものは本当に奥が深く、100人の子どもがいれば100通りの保育の形があり、そしてそれはどれ一つとして同じ形はありません。

100人いれば100人の個性が存在するからです。

そのためにも、互いに保育を見せ合い、意見し合い、同じ理念で「どうすれば子どもひとりひとりが自分に合った保育を受けられるか」を一緒に考えていくことは必要不可欠だと思います。

 

まぁ

まだまだ閉塞的な園が多いのが現実ですが・・・。

 

糸島市でも、合併したことによって、互いに保育を見せ合うような動きが以前よりも見られるようになった時期もありました。

今年度から市の保育会のメンバーが入れ替わりましたので、今後どうなっていくかは分りませんが、少しでも子どもへ還元できるような会になっていけるといいなと思います。

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