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2012年 7月

ブレてはいけないもの

2012/07/31

日々の保育の繰り返しの中で、保育者は様々な悩みや疑問、迷いにぶつかります。

子どもひとりひとりの個性が違うため、他の子どもでは通用することが、こっちの子どもには通用しなかったり、自分の行動が、果たして正しいのかどうか、などなど・・・。

目の前のことだけに囚われすぎると、大きな視野で物事を見れなくなって、ついつい目先のことだけを考えた行動をとってしまいがちです。

そんなとき、ふと立ち止まって、何を基準に考えていくかというと、やはりそれは「子ども」です。

壁にぶつかったときに、「子どもにとってどうなのか」ということを基準に置くことで、道が開けてくることがほとんどです。

私たちが日々行っている「保育」という仕事は、「答え」を探すものではなく、ひとりひとりの子供の今後の「道筋」を直接的間接的に照らし出す仕事です。

おとなの都合や思い込みで保育を行ってしまうと、そこにいる子ども達の未来の「選択肢」が狭まってしまいます。

「今」はよくても、「数年後」に、歪んだ形となって保育の弊害が現れてしまうことも十分に予想できます。

ですから、日々の保育を行うときに、絶対にブレさせてはいけないものは、基準を「子ども」にすることなんですね。

これがブレてしまうと、そこにいる子どもも迷ってしまいますし、園を信頼してくれている保護者も迷ってしまいます。

この基準は、その園の「理念」と呼ぶべきものだと思うのですが、「理念」だけは、どんなことがあっても、絶対に曲げてはいけないものではないでしょうか。

そして、その時代や地域性などに合わせて柔軟に対応できるものでなくてはいけないのではないかと思います。

熱中症

2012/07/30

今年の夏は、例年を上回る猛暑になると先日、ニュースが流れていました。

現に、全国で、熱中症になる人が日に日に増加傾向にあります。

熱中症に関しては、この10年ほど、温暖化が進むと共に、その症状や対応方法などが周知されるようになりました。

不幸にも、毎年、熱中症で命を落とす方々がいます。十分に気をつけていても、油断がならないのが熱中症です。

もちろん、普段から、熱中症になりにくいからだづくりを心がけていなければいけないのでしょうが、乳幼児やお年寄りの場合、なかなか思うようにはいかないのが現実ですね。

今年の8月の暑さはこれまでをはるかに上回るとの予報が出されていますが、過去10年で一番熱さが厳しかったのは2010年の夏です。

統計を見てみますと、熱中症で搬送された人は、5万6814人、死者は172人となっており、前年の10.6倍にも上っています。

今年は、現時点ですでに39名の死亡者が出ています。

これ以上、増加しないことを願うばかりです。

厚生労働省より、暑い日の作業計画の見直しを勧める報道発表がなされています。

下記のURLよりページへジャンプできますので、お時間のある方は、ぜひご一読ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/h24_nettyuuchou.html

こんだて

2012/07/29

月末になると、次の月の居残り用の献立をたてます。

うちの園は20時まで開園しているので、19時になったら晩御飯になります。

お仕事で帰りが遅いご家庭のために、少しでも家事の負担を軽減できるようにとの考えからですが、できるだけ、いろんな「食」に触れて欲しいと思うので、毎月、お昼の献立予定表とかぶらないように、にらめっこ状態になります(笑

8月は、瓜系の夏野菜をたくさん取り入れて、日中にこもってしまった熱を体内から冷やせるような献立にしています。

メニューによっては、子どもがあまり好きじゃないだろうなぁと思えるものもあるのですが、この時期は、いろんな「食」を「摂る」ことよりも、「触れる」事の方が重要だと思っていますので、子ども達が「食の幅」を広げられるように、工夫しています。

この時期は、暑さから食欲が落ちがちになるので、カレー粉などの食欲を増進させる香辛料などを上手に使いたいですね。

そういえば、うなぎもこの時期にはおすすめの食材ではあるのですが、今年はうなぎが高騰してますので、そんなに頻繁に使用することができない悲しい現実です・・・。

うなぎを思い切り食べたいなぁ・・・(笑

発熱

2012/07/28

息子が熱を出しました。

とりあえずは元気はあるし、食欲もあるので、自宅で様子をみることに。

体温は徐々に上がり、38度9分となり、起き上がるのも辛いとのことだったので、熱さましで少しお熱を下げてあげて横にならせようとしたのですが・・・。

熱が7度台まで下がったことで、元気になってしまって失敗・・・

起き上がって録画していた番組を見る始末・・・フゥ・・

身体は辛いはずなのに、気合で遊ぼうとするんですよね(笑

水分や食事も摂れていて、尿も定期的に出ているので、病院受診はまだ必要ないかなと思いつつも、いつでも受診できる心構えはつけておいて・・・。

 

 

 

一晩眠って、アッサリと解熱・・・

そして、早速動き回るという・・・

念のため、外出は控えて、自宅内で遊んではいたのですが、子どもの快復力にはいつもびっくりさせられます。

7ヶ月から通園を始め、2歳あたりまでは、月に1・2度のペースで何かしらの病気をしていたんですが、今は年に1・2度熱を出すか出さないかくらいになりました。

小さな頃から、色んな菌をたくさんもらって、抵抗力がついたんでしょうね。

小さな頃から子ども集団で育った強みかもしれません。

Changes

2012/07/27

2パックの「Changes」のお話の続きです。

内容がかなり過激な部分もあるので、全部の歌詞を掲載することは避けますが、一部、心に響く部分だけピックアップしたいと思います。

「誰もかれもが人種差別主義者に見えてくる
誤解から生じた憎しみは、人種同士の醜い争いを引き起こすん��
俺たちがこんなにも虐げられているのは何故なんだ?
きっとどこかにここよりマシな場所があるはずさ、無駄な時間を過ごすのはもうやめよう
人間の心から邪悪なものを取り除けば、誰もが俺たちに正当に接してくれるはずさ」

「世の中を俺たちの力で変えていかなけりゃ
みんなで力を合わせて世の中を変えようぜ
先ずは食事法を変えて
それから生き方を変えるん��
そして互いの接し方を変えていこうぜ
昔のままのやり方じゃダメだってことは判ってるだろ」

この歌詞は、黒人でありスラム街出身というだけで、理不尽な差別を受けてきた2パックだからこそ書けるものです。

黒人の歴史が、過去に奴隷であったというだけで、現代でも虐げられなければいけないのは何故なんでしょうか?

同様に、日本国内でも、同和問題をいつまでも引きずって虐げられるような目に遭わないといけないのは何故でしょうか?

アメリカでは、アジア圏出身者への差別も近年増加傾向にあります。アジア出身というだけで、虐げられるのは何故でしょうか?

どうして生まれながらに辛い思いをしなければならないか、その理由を納得いくように説明できる人っていますか?

2パックの例を挙げるには、この場所はふさわしくないのかもしれませんが、糸島内でも同じようなことが見られることもありますよね?

そういったおとなの目は、子どもにだけは絶対に向けてほしくないものです。

2pac

2012/07/26

数年前のお話ですが、一時期、ローマ法王がヒップホップを聴いているとの話題が上りました。

バチカンのローマ法王庁で決められている関連施設で流される音楽のリストの中に、今は亡き、「2pac」というヒップホップアーティストの「changes」が入っていたとのこと。

ローマ法王庁での取り決めはご存知の通り、かなり厳格なもので、関連施設で流される音楽もほとんどが宗教音楽やクラシックです。

その中での2パックですから、これは目を引きますね。

2パックと言えば、今の保護者の世代なら知っている人もいるかもしれませんが、ギャング同士の抗争で、若い頃に命を落としています。

マンハッタンのハーレム出身の彼は、いわゆるスラム街で育ち、かつ黒人であったために、理不尽な目にも多く遭ってきたようです。

数々の悪名を轟かせていたようですが、彼が黒人であることや、出身がスラム街であることで、冤罪に近いことも多くあったのではないかと個人的には思っています。

そんな彼の「chenges」という曲が、ローマ法王庁の関連施設に流れているのですから、これまた2度ビックリですよね。

ただ、曲がヒップホップであることとか、彼がギャングの一員であることとかは置いておいて、歌詞を見ると、「世の中の真実」が見えてくる名曲です。

ローマ法王が、虐げられた人生を送ってきた当事者による「生の声」に心を動かされ、深く感銘を受けたとしても、不思議ではないと思います。

宗教に関して、話をするのは色んな問題を含んでいますから、あまり軽々しく口にするものではないのかもしれませんが、願いをかなえるだとか、色んな欲を満たすためのものでなく、宗教とは本来は、「心のよりどころ」となるものであると思っています。

どんな人でも平等に「心のよりどころ」にできるのが、本来の宗教の姿であると思っていますので、厳格なローマ法王が、2パックのこの曲に、宗教の本来の姿を見出したことには、原点回帰に近いのではないかと個人的にはちょっと感銘を受けたニュースでした。

オリンピック

2012/07/25

今年はロンドンで夏季オリンピックが開催される年ですね。

オリンピックと言えば4年に1度、世界各国からその道の強者が集い、様々な競技で競い合います。

日本からもたくさんの選手がロンドンに向かうわけですが、今季のオリンピックの結果はどうなるんでしょうね。

日本全国の皆さんが楽しみにしていることと思います。

オリンピックはそもそも、ギリシャ神話で有名なゼウスの神殿があったオリンピアで開催されたことから命名されました。

過去の世界大戦の際は、開催予定国が戦地に陥ってしまったために、オリンピックの開催が中止となったこともあるようです。

オリンピックの時期だけは、日ごろ戦争中であったとしても、オリンピックを優先するくらいの心の余裕を世界各国の首脳陣には持っていてほしいものです。

そういった人間の機微もわからないような人物が国の首脳陣というのも納得いかない話ですね。

また、オリンピックが発端となって戦争へと発展するケースも多くあったようです。

オリンピックに参加する選手達は、確かにそれぞれの国を代表して、開催地へ集い、競い合うわけですが、それはあくまでも競技としてであって、国と国との争いをしにきているわけではありませんよね。

純粋にスポーツを愛し、楽しみ、互いを研鑽し、賞賛し、見ている者に多くの感動を与えてくれる。

それが、参加する選手の「仕事」だと思います。

なんでもかんでも一緒くたにしてしまって、自分が優位に立つための口実に、スポーツを利用して欲しくはないものです。

こういうおとなの姿は、日ごろ、子どもに対するおとなの姿ともダブって見えてしまいますね。

夏休み

2012/07/24

就学している子ども達はいよいよ夏休みになりましたね。

1ヶ月半近くの長い休みですが、お休みの間に友だちや家族といろんなところに出かける機会が増えてくると思います。

夏休みと言えば、ぱっと思い浮かべるのが欧州のバカンスです。

欧州では、1月近くのまとまった休みを取る風習があります。

ただ、よく勘違いされているのが、欧州には、祝日の日数が少ないんですね。

日曜日はお休みですが、祝日の日数は圧倒的に日本の方が多いんです。

そのため、1月もの長い期間のお休みを取ることができるわけです。

日本のように、長くてもせいぜい3・4日程度の連休をこまめに取るか、欧州のようにまとまったお休みを取るか。

どちらかと言えば、私は欧州の休みの取り方が好きです。

3・4日程度のお休みをもらったところで、子どもとどこかへ出かけても、渋滞や人ごみで、バカンスのつもりが逆に疲れるだけということが多くありますしね。

いくら祝日が少ないと言っても、平日の労働時間は、圧倒的に日本の方が長いですしねえ・・・。

それなのに、一人当たりのGDPは日本は欧州各国より下ときてます・・・。

この差はなんなんでしょう!????

一人当たりの生産性が低いってことですよねえ・・・。

長い時間きつい思いをして働いても生産性が低いってなると、意欲も削がれちゃいます。

短時間でも生産性の高い働き方(これはそのまま学習にもいえることだと思います)を考え直す時期なのかもしれませんね。

 

とりあえず

長期の休みをください!(笑

 

評価

2012/07/23

おとなが自らの行動を「隠蔽」する原因のひとつに、「評価」が関係しています。

評価そのものが原因ではなく、「評価されること」と「評価というものの認識の履き違え」が原因のひとつだと言ったほうがいいでしょうね。

学校や教育委員会に限らず、どんな仕事でも「評価」はつきものです。

日本人は、特に評価を怖がる傾向にあるようです。

評価とは、そもそも、自らの行動などを振り返って改善していくための、いわば「ツール」の一つであって、「結果」ではありません。

ですが、評価をイコール結果だと履き違え、自分のあり方が、「評価が悪くなければいい」ということが目的になりやすいようです。

目的がこの時点で間違ってますので、例えば、学校というところですと、「子どもを健全に」という目的ではなく、「学校内部で問題が起こらない」ことが目的になります。

問題が起こらないことは悪いことではないですし、ひとりひとりの子どもが健全であるために問題が起こらないというのが理想ではあるのですが、そうではなく、「問題があっても問題として捉えない」と安楽な方法を取ってしまいがちです。

それらのおとなの歪んだ評価意識が、大津市のいじめ事件の隠蔽にも絡んでいるのではないでしょうか。

人間は誰もが、今ある場所や財産、友人、家族など自分がもっているモノを失くすことは恐怖を覚えます。

評価されることにより、仕事を失うことに怯える気持ちも理解はできます。

ですが、子どもに携わる仕事をしている以上、子どもの命を犠牲にしてまでの自己保身は絶対にやめてほしいことです。

長年、そうやって問題から目を逸らし続け、汚点と思われるものはすべて「なかったこと」にしてきたおとなたちは、徐々に蝕まれていて、今更、子どもを主にすることはできないのかもしれません。

腐りきってしまっているのかもしれませんが、人間としてまだできることはあるはずです。

 

今回の大津市の件も、表沙汰にならなければ、「なかったこと」として処理されていたんでしょうね。

日本全国、ここまで凄惨なものとはいかなくても、同じようなおとなの隠蔽はあちこちにあるはずです。

それらすべてが明るみに出ることはないと思いますが、ひとりでも多くの子ども達が、救われるようなおとなのあり方を、考えて欲しいと思います。

そして、今回亡くなってしまった子どもが、少しでも救われるような、そんな行動に出て欲しいと思います。

隠蔽

2012/07/22

大津市の中学生の自殺に関しての報道が連日流れています。

子どもを持つ親としては、他人事ではありません。

当事者ではないので、真実がどうなのかは、私にはわかりません。

メディアによる報道で、情報を知るしかないのですが、その情報もどこまでが真実なのかは今の時代特にわからないものです。

それらの報道により、亡くなった子どもの同級生による証言が次々に表に出てきていて、学校と教育委員会による責任逃れの隠蔽工作や、凄惨ないじめの内容は明らかになってきていることも多くあります。

すでに起こってしまったことをあれこれ言うのは簡単です。

あのときこうしていれば、という思いは、事件に関係する誰もが思っていることだと思います。

もしかすると、当事者でも、「自分は悪くない」と未だに思っている人もいるかもしれませんが。

それでも、あえて言うなら、まわりの大人たちが、ここまでの隠蔽工作に走らなければ、亡くなった生徒は、亡くならずに済んだのではないでしょうか。

子どもを健全に育成するのが学校や教育委員会の仕事です。

その主体は「子ども」にあるべきで、「子ども」が主体でないことはおかしなことです。

にもかかわらず、この事件の内容はどうでしょうか。

主体が「おとな」なんですよね。

「おとな」の自己保全・責任逃れが主体になっています。

本来、主におくべき「子ども」は2の次・3の次になっています。

おとなのために子どもが犠牲になるのが教育でしょうか?

子どもはおとなのために生きているわけではありません。

「臭い物には蓋をしろ」

この言葉がぴったり当てはまる事件です。

こういう言葉があるということは、隠蔽という行為は日本では昔から当たり前に行われてきたのでしょうね。

 

おとなは子どもに、「悪いことをしたら誤りなさい」「反省しなさい」「嘘をついてはいけません」「いじめはいけません」等など最もらしいことを言います。

ですが、そのおとなが、言っていることと行動が違えば、子どもは何を信じていいのかわかりません。

「口ではいい事を言って、真逆の行動をしても、バレなければいい」

こういうことを教えている気がしてなりません。

 

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