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子どもエッセイ

チームで行う保育2

2012/07/04

チームで保育を行う場合、気をつけていることがいくつかあります。

まず、似たようなタイプの人を同じクラスチームにしないことです。

似たタイプですと、似たような保育を行ってしまい、子どもに対する「目」も似てしまい、本来のその子の姿を見ることができなくなってしまうからです。

ですので、性格や好み、立ち振る舞いなどなど違った個性の人を同じクラスチームに配置しています。

次に、自分以外の人に対して否定的になったり排他的になったりしないこと。

互いにない部分があるわけですから、それを補い合うのがチームです。

身近なおとなが自分の苦手とするところを互いに補い合う姿も保育にとっては重要な要素になります。

子どもは身近なおとなをモデルとして、自ら発達していくものです。

完璧な人間がいないということは、イコール誰にでも足りない部分があるということです。

その足りない部分は、いくら努力したところで、なかなか身につくものではありません。

ですから、足りない部分を補おうと思えば、他人が必要になってくるのです。

他人に命令や指示で補ってもらうのでなく、互いに補い合うということを身に着けないといけないのです。

そうすることで、自然と役割分担もできてきますし、ひとりのおとな(子ども)が何もかもを抱え込まなくて済むようになります。

3番目は、他人を信じることです。

同じクラスチームの人、違うクラスチームの人、それぞれ役割が違います。

そして、それぞれの役割の人たちは、みんな真面目に保育に取り組んでいるのです。

一場面だけを切り取って、「あの先生はすぐさぼる」とか「すぐ失敗する」とか言うのではなく、そういう行動にならざるを得なかった理由が何かしらあるはずです。

誰の(子どもも)行動には、必ずその人なりの何かしらの理由があります。

その理由を聞くこともなく、頭ごなしに文句を言い合っても仕方ありません。

はっきり言って建設的ではないですよね。

他人を信じることは、自分が傷つくかもしれないとか裏切られるかもしれないという自己防衛の心理から、なかなか難しいように感じられますが、何もまるっきり何もかも信じるということでなくていいと思っています。

〇〇先生は、コレは得意だけど、アレは苦手だよね。

これだけでも十分だと思っています。

要するに、その人本来の姿を信じる、ということです。

最後は、クラスチームだけにこだわらず、園全体がチームであるという意識です。

これには、保育者も子どもも保護者も園に関係する人すべてを含みます。

クラスにはクラスの、保育者には保育者の、保護者には保護者の、子どもには子どもの、地域には地域の、それぞれの役割があります。

それぞれの役割をそれぞれが楽しくこなすことで、チームとして大きなひとつの円になっていくのだと思います。

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