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子どもエッセイ

虐待事件

2019/01/30

年明けから、連日虐待による逮捕者のニュースが飛び交っています。

その内容は様々ですが、これまで見過ごされてきた(見逃されてきた、と言った方が正しいかもしれません)ことでも、保護者や家族がサクッと逮捕されています。

虐待と言えば、「身体的な虐待」のみが注目されがちですが、きょうだい間の明らかな差別や、子どもへの暴言や自信をなくすような頻繁な声掛けなどの心理的虐待も虐待とみなされます。

おとなからすると、「そんなことで?」と思われるかもしれませんが、それも仕方ないことかもしれませんね。

今の親世代が過ごしてきた時代では、「給食を無理やり食べさせられる」「悪いことをすれば叩かれる」などがごくごく当たり前に行われており、いうこと聞かない子どもは夜であっても外に出される、成績が悪いなどあれば「ダメ人間」扱いされ、こっぴどく暴言を吐かれる、などはよく聞く話でした。

そういったいわゆる叱咤激励(という名目のおとなの八つ当たり)で育ってきたおとなは、自身がそうやって育ってきてますから、自分もそういう育児をするものだと疑わずにいるのは理解できます。

特に純粋に自身の親世代を信じてきた方ほど、同じような方法による育児を行っていくでしょう。

しかし、時代は変わっています。

親世代が子どものころの時代と、今の時代ではいろいろなことが変わっています。

制度的にはどうでしょうか?

1994年に日本は子どもの権利条約に批准しています。

つまり、1994年の時点で、「子どもが一人の人間であること」などの子どもの権利が、国内でもしっかり保障されるべき事項となっていたわけです。

にもかかわらず、「子どもの権利条約」を知らない大人が多いこと多いこと。(ちなみに、平成28年度より児童福祉法でも明文化されています)

25年前にすでに制度的にはそうなっているにも関わらず、おとなは一体何をしてきたのでしょうか?

子どもの教育にようやく国を挙げて力を入れ始めたわけですが、子どもの教育はもちろんのこと、おとなの再教育も喫緊の課題であると感じます。

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